今回はFRONTEOを徹底的に見ていきます。
この記事を書いた人
(泉浩兵)
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FRONTEOとは
FRONTEO(フロンテオ)は、東京都港区に本社がある日本のAI企業です。
会社名 | 株式会社 FRONTEO |
---|---|
設立 | 2003年8月8日 |
所在地 | 東京都港区港南2-12-23 明産高浜ビル(受付8階) |
代表取締役社長 | 守本 正宏 |
上場日 | 2007年6月 |
上場証券取引所 | 東京証券取引所マザーズ(証券コード:2158) |
決算 | 3月 |
事業内容 | ・AIソリューション ・リーガルテックAI事業 ・ビジネスインテリジェンス事業 ・ライフサイエンスAI事業 |
ホームページ | https://www.fronteo.com/ |
上場物語
代表取締役の上場物語がホームページに載っているので、是非読んでみてください。
プロダクト
FRONTEOのプロダクトは主に2つあります。
KIBIT
KIBIT(キビット)は、自然言語処理に特化した人工知能で独自に開発されたAIになります。
KIBITの由来
KIBITは、人間の心の「機微」(KIBI)と情報量の単位である「ビット」(BIT)を組み合わせた造語です。
ランドスケーピング
KIBITは、Landscaping(ランドスケーピング)という技術を使用しています。
少ないデータから未知のデータへの判断が可能であり、自然を利用して風景を形づくる活動(ランドスケーピング)に似ていることからこの名が付けられています。
詳細は、ホームページから引用しておきます。
KIBITはテキストデータを解析する際、品詞の特定や単語の抽出を行い、抽出されたそれぞれの単語について目的となる情報に関連する重要度を計算します。
その重要度を計算する際、「伝達情報量」という仕組みを用いて関連性の有・無を判定しています。
次に、テキストデータ内の全ての単語の重要度を集計し、スコアを算出。そのデータのスコアを降順に並び替えます。
この一連の流れがKIBITの学習・推論方法であるFRONTEO独自開発のアルゴリズム「Landscaping」なのです。
このアルゴリズムにより、KIBITは専門家の暗黙知(人間の経験や判断に基づく知識)を学習することができるのです。
暗黙知の再現
暗黙知とは、経験的に使用している知識だが簡単に言葉で説明できない知識のことです。
KIBITはこの暗黙知を再現できるとされています。
リーガルテックでの利用
訴訟における証拠の発見では、限られた時間の中で大量のテキストデータから証拠を見つける必要があります。
KIBITは暗黙知を再現することで、リーガルテック分野に貢献しています。
ウエイトリファインメント
KIBITには、Weight Refinement(ウエイトリファインメント)という独自技術が実装されています。
ウエイトリファインメントは、少ないデータから十分なパフォーマンスを発揮することができるとされています。
コンセプトエンコーダー
conceptencoder(コンセプトエンコーダー)は、医療ビッグデータの利活用を実現するAIです。
EBMの実現
EBMは、「根拠に基づく医療」のことです。
医療分野では、根拠のない間違った情報が重大な不利益をもたらす可能性があるため、正しい情報を慎重に選択しなければなりません。
コンセプトエンコーダーはEBMを重視しており、客観性・透明性・再現性を実現しています。
形態素構成の解析
コンセプトエンコーダーは、単語の共起・構成と文章の形態素構成をまとめて解析できます。
通常のベクトル解析では文章と単語を別々に求めるため、形態素構成をまとめて解析できるコンセプトエンコーダーは非常に効率的です。
AIソリューション
FRONTEOのAIソリューションは主に4つあります。
リーガルテックAI
リーガルテックAIは創業以来の事業であり、eディスカバリ(電子情報開示)支援とフォレンジック調査(デジタル鑑識)を2本の柱としています。
ビジネスソリューション
ビジネスソリューションは、リーガルテックでのAI技術を生かして、様々なビジネスの作業効率化に役立つソリューションを提供しています。
ライフサイエンスAI
ライフサイエンスAIは、医療・介護分野に存在する様々なデータの解析を行っています。
OSINT
OSINTは、組織・団体の戦略的思考決定に寄与できるソリューションを提供しています。
四季報
次に、FRONTEOの四季報を見ていきます。
概要
特色
法的訴訟時の証拠保全へ電子データ収集、分析等のリーガルテック事業が柱。AI活用事業育成
連結事業
リーガルテックAI87、AIソリューション13
業績予想・材料
下振れ
リーガルテックは米国法人リストラ効果通期化もコロナ影響で国内受注想定以下。下期大型医療AI案件見込む会社計画にやや不透明感。黒字幅縮小。22年3月期はコロナ影響一巡、医療AI軸に伸長。
提携
フォーカスシステムズ、学研と医療領域等で資本業務提携。第三者割当増資で8億円弱調達し、認知症診断支援AIシステム開発に充当。継続前提に重要事象。
指標・数値データ
筆頭株主 | 守本 正宏 693(18.1) |
---|---|
時価総額 | 269億円 |
総資産 | 10,795(百万円) |
現金同等物 | 1,323(百万円) |
有利子負債 | 5,021(百万円) |
株主優待 | なし |
純粋に有利子負債が多いのは少し気になりますが。。
チャート
記事執筆時点のチャートを載せておきます。可もなく不可もないチャート。
Trading Viewのリアルタイムチャートが載せられないため、現在の株価は下記を見てくださいまし。
IR情報
次に、IR情報を見ていきます。
年間スケジュール
決算短信
本記事執筆が2021年のため、2020年の決算短信を見ていきます。
2020年3月期決算短信
連結業績
2019年と比較すると、売上高・営業利益・経常利益ともにマイナスとなっています。
当期経営について
リーガルテックAI事業について
KIBIT Automator(キビットオートメーター)の受注が増えることで、今後売上が増加していくということですね。
AIソリューション事業について
AI製品の導入数は増えているものの、短期で見ると成長率は想定よりも下回っているとのことです。
ライフサイエンスAI分野について
医療分野に力を入れていることが分かります。この分野に関しては今後に期待ですね。
その他
- 純資産合計は前連結会計年度末と比べると減少。※負債は減少しているが、資産も減少している。
- 新型コロナの影響で財政が悪化する可能性があると記載されているので注意が必要。
2021年3月期第1四半期決算短信
- 前年同期を上回り、順調に推移。
- ライフサイエンスAIが前年同期比で売上高約10倍増。
2021年3月期第2四半期決算短信
- 前年同期を上回り、順調に推移。
2021年3月期第3四半期決算短信
- 前年同期を上回り、順調に推移。
IR情報詳細
FRONTEOの「会話型認知症診断支援システム」が世界初の臨床試験入りに向け治験届を提出
つい先日、面白いIRが出ていました。
FRONTEOの会話型認知症診断支援システムが、世界初の臨床試験入りに向け治験届を提出しました。
個人的所感
さて、ここまで見てきた個人的所感です。
FRONTEOの良い点
- AI事業であり、かつ先駆者的で魅力がある。
- 他にはない独自性がある。※特許あり、暗黙知を実現する技術、医療関連等。
- リーガルテックに強い。売上はそれなりに安定・確保できている。
- 医療分野などにも積極的。
FRONTEOの気になる点
- 過剰に期待されている感がある。
- FRONTEO問わず、AI分野はどこまで成長するかの見積もりが難しい。
- 2020年は売上・利益が伸びず、2021年は現状順調だが、売上高等は微増。
- 2021年は順調に見えるが、ライフサイエンスでの売上がかなり大きい。他のサービスは微妙な数値。
- 医療分野には積極的だが、今後どうなるかが気になる。
投資・将来性について
実は少し買ったことがあるのですが、現在は売っています。
FROTEO自体は魅力的だし面白い企業だなとは思うのですが、今購入するべきかと言われたら少し迷ってしまいます。
医療関係がグイグイ来てはいるものの、他事業の伸びがいまいちに見えました。
ポテンシャルを秘めているが、それがいつ株価に反映されるのかが分からないので、随時追いかけてINするというのが良いかなと思います。
まとめ
今回はFRONTEOについてまとめました。
FROTEOはAI事業で、リーガルテック・医療関係など、幅広くサービスを展開しています。
AI市場だけで言えば今後も注目度は高いと思いますが、FRONTEOがどこから爆発するのかを今後も追い続けたいと思います。
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