メリットで攻め立てる。
あなたが商品を販売する場合に重要となるのは、見込み客に「どのようなメリットがあるのか」をしっかり伝える事です。
ここで注意しなくてはならないのは、メリットと特色は異なるという点です。
詳しくはこれからご説明しますね。
メリットと特色の違い
まず、広告におけるメリットというものを整理しておきましょう。
メリットとは「見込み客に与える価値の事」です。
つまり、あなたではなく見込み客のためになるものの事を言います。
それに対して、特色とは「製品やサービスの単なる構成要素」になります。
メリットと特色の具体例
メリットと特色は異なるというのは理解できましたが、具体例があるとイメージしやすいので、まずは以下の文章を読んでみてください。
製品「ロールスロイス・ファントム・クーぺ」
特色「トップグレードの革張りシート」
メリット「どんな状況でも快適」
特色「ウィルトン織りのカーペット」
メリット「足元をソフトで優雅に演出」
特色「最高出力453馬力、6.75リッター、V-12エンジン」
メリット「パワー、コントロール、安定性」
特色「大胆であふれるデザイン。チャールズ・サイクスによる「スピリット・オブ・エクスタシー」がボンネットで羽を広げる
メリット「パワー、成功、達成の証」
この具体例でも分かる通り、特色とは特性の事であり、メリットは特性から得られる価値の事を指します。
WIIFMとは?
見込み客は常に「WIIFM」を考えると言われています。
この「WIIFM」とは、「What’s in it for me?(私にとってどんな価値があるのか?)」という意味で、常に商品を購入する側は、自分にもたらしてくれるメリットを考えるという事です。
見込み客は常にメリットを考えるわけですから、あなたの商品を購入する事で「生活はここまで向上しますよ」と伝えてあげれば、見込み客の購買意欲は上がるわけです。
見込み客は、製品に何が含まれているかではなく、製品が自分たちに何をもたらすかを考えています。
見込み客はメリットにしか関心がない
いくらあなたの商品が優れていようとも、その商品の特色だけを伝えていては意味がありません。
その特色から得られるメリットを伝える事で、初めて見込み客は興味を持ち始めます。
以下の例を見てください。
セールスパーソン「私の商品はインクジェットプリンターです。複数のインクタンクがあるのが特色です。」
見込み客「それがどうした。私にとってどんな価値があるのか?」
セールスパーソン「あなたのメリットは、お金を節約できる事です。1色だけがなくなっても、カートリッジ全体を買い替える必要はありません。」
見込み客「それは素晴らしい。今のプリンターにはお金がかかりすぎる」
セールスパーソン「トレイには500枚の紙が入ります」
見込み客「それがどうした。私にとってどんな価値があるのか?」
セールスパーソン「あなたのメリットは、トレイの用紙を入れ替える手間が省ける事です。従来のプリンターの2倍、容量がありますから」
見込み客「私のプリンターの事かも。ペーパーの入れ替えは面倒だな」
セールスパーソン「高速印刷もできますよ」
見込み客「それがどうした。私にとってどんな価値があるのか?」
セールスパーソン「インク代を大幅に節約できるのがあなたのメリットです。高速印刷モードでは、普通印刷モードの半分しかインクを使いません」
このやりとりでも分かる通り、見込み客はあなたの製品自体に関心があるのではなく、メリットにしか関心がありません。
ですので、大切な事は広告にメリットを適切に織り込む事になります。
まとめ
あなたは、あなたが作成した商品の歴史や背景に興味があるかもしれませんし、見込み客に伝えたいかもしれません。
しかし、見込み客からすれば、あなたの商品の歴史などはどうでもよいのです。
もっと言うと、そんな事に興味を持つ時間すら惜しいと考えます。
つまり、あなたが伝えなくてはならない事は、あなたの商品を購入する事で得られるメリットです。
これを適切に伝える事ができれば、見込み客は購入を検討するでしょう。
あなたが自分の商品をうまく宣伝できていないとお感じなら、一度メリットについて見直してみるのも良いかもしれませんね。
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