空中都市マチュ・ピチュ。
古代インカ帝国の歴史ある遺跡であり、ペルーの世界遺産としては誰もが一度は訪れたい世界遺産の一つでしょう。
気軽に行ける場所ではないですが、毎年多くの観光客が訪れる世界的観光スポットです。
今回はそんな、空中都市「マチュ・ピチュ」をご紹介したいと思います。
マチュ・ピチュとは
マチュ・ピチュは古代インカ帝国の遺跡で、ペルーのウルバンバ谷に沿った山の尾根にあります。
標高は約2430mで、山裾からは遺跡が確認できない事から、「空中都市」「インカの失われた都市」などと呼ばれています。
マチュ・ピチュは神殿と居住区で構成されており、総面積の約半分は段々畑で構成されています。
この段々畑は3mずつ上がっており、段数は約40です。
石の建物の総数は約200戸あり、遺跡の総面積は13㎢です。
現在も壊れずに残っている理由の一つとして、石積みの積み方が挙げられます。
石積みがカミソリの刃も通さないほど緻密に組まれているため、数百年経った今でも形を崩さずに残っています。
マチュ・ピチュの歴史
インカの人々はマチュ・ピチュに約80年ほど過ごした後、さらに奥地に移り住んだと言われており、マチュ・ピチュができるまでの詳細はまだ明らかになっていません。
1911年7月24日、アメリカの探検家ハイラム・ビンガムの発見によって、マチュ・ピチュは世界中に知られるようになりました。
当時のスペイン人は、インカの建造物を破壊もしくは略奪しようと考えていたため、現存するインカの建造物というのはほとんどなく非常に貴重な遺跡とされています。
そのマチュ・ピチュを発見したハイラム・ビンガムは、マチュ・ピチュについての論文などを著し、「失われたインカの都市」はベストセラーにもなりました。
ただ最近、ハイラム・ビンガムよりも先にペルー人がマチュ・ピチュを発見していたとする説が浮上しています。
事実かどうかは分かりませんが、かなり可能性は高いそうです。
マチュ・ピチュは1983年に世界遺産に登録されました。
正式登録名は「Historic Sanctuary of Machu Picchu」で、直訳すると「マチュ・ピチュの歴史保護区」となります。
マチュ・ピチュが複合遺産として世界遺産に登録されているのは、遺跡はもちろんですが、この地域の絶滅危惧種などの動物相・植物相を含んでいるからだとされています。
2007年7月には、新・世界七不思議の一つとして登録されています。
マチュ・ピチュの意味
マチュ・ピチュは、「老いた峰」を意味するケチュア語を地名化したものの転写とされています。
遺跡の後方にそびえる山は、ワイナ・ピチュと呼ばれており、意味は「若い峰」です。
そのマチュ・ピチュですが、間違って付けられた名前とも言われています。
ハイラム・ビンガムが現地の人に、あの遺跡の名前は何かと尋ねたところ、現地の人は今いる山の名前を聞かれたと勘違いし、「マチュ・ピチュ」と答えたそうです。
山の名前がそのまま遺跡の名前になってしまったという事ですが、これもあくまで説なので正確かどうかは分かりません。
マチュ・ピチュの推定人口
マチュ・ピチュは多くの人が住む大都市ではなく、貴族などが別荘として利用するような形だったと言われています。
貴族とそれを支える職員が住むような都市だったと考えられているため、人口は推定でも約750人とされています。
なんでこんな山頂にあるの?
なぜこんな場所に都市を作り上げたのかは、現在でも明確には分かっていません。
なぜかと言うと、アンデス文明は文字を持たないため、記録に残っていないからです。
ただ、この場所に都市を建設した理由としては諸説あり、「スペインから財宝を守るためにこの奥地に都市を築いた」などがありますが、正確なところは誰にも分かりません。
近年の研究成果では、太陽に近い場所を選んだのではないかという説もあります。
太陽に近い事のメリットとして、太陽観測に適している事が挙げられます。
また、太陽の神殿と呼ばれる神殿がマチュ・ピチュの山頂にある事から、宗教的理由も関係していると言われています。
インカの神は太陽神であり、太陽に近い場所を選ぶ理由としては適当です。
マチュ・ピチュへの行き方
マチュ・ピチュへは直接行く事はできません。
日本からであれば、まずアメリカのダラス、その後ペルーの首都リマで2回乗継ぎ、その後クスコに向かいます。
クスコからはマチュ・ピチュ村まで鉄道などが運行しています。
オリャンタイタンボ駅
クスコの街からマチュ・ピチュ村までの鉄道は、オリャンタイタンボ駅がスタートとなります。
観光客で溢れかえりますが、皆マチュ・ピチュを見るためにはるばる来ていると考えるだけで少しウキウキしますよね。
乗車時間は約1時間半ほどですが、景色を楽しんでいたらあっという間に時間は過ぎます。
マチュ・ピチュの玄関口:アグアスカリエンテス
マチュ・ピチュへ向かう玄関口とも言えるのが、マチュ・ピチュ村です。
アグアスカリエンテスと呼ばれています。
この辺りは温泉が湧き出る地域で、アグアスカリエンテスの意味は、現地の言葉で「熱い水」だそうです。
また驚くべき事に、この村の初代村長は日本人だったそうです。
びっくりですね。
マチュ・ピチュのベストシーズン
マチュ・ピチュのベストシーズンは、乾季の5~9月です。1~3月頃は雨期のため、雨が多くなります。
雲がかかっているマチュ・ピチュも幻想的なので、結局どちらでも楽しめます。
また、気温ですが大体20℃前後なので、いつ訪れても過ごしやすい環境です。
ただし、夜は少し冷え込むので上着は必要になります。
早朝に行くと観光客も少なめなのでお勧めですし、何より朝日を眺める事ができますよ。
マチュ・ピチュにいるアルパカ達
マチュ・ピチュを訪れると、アルパカやリャマに出会えるかもしれません。
ただ、威嚇したら唾を吐いてくるので注意しましょう。
まとめ
今回は、ペルーの世界遺産「マチュ・ピチュ」をご紹介しました。
まだまだ謎多き古代都市といった感じですが、観光するには幻想的で、何より気候も過ごしやすいのがいいですよね。
日本からだとマチュ・ピチュに辿り着くまでに時間がかかりますが、それでも行ってみる価値はあるかと思います。
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