「サグラダ・ファミリア」って?
スペイン・バルセロナのシンボルでもある「サグラダ・ファミリア」。
1882年に着工してから100年以上経つも、未完成のカトリック教会のことを指します。
2005年、一部(地下聖堂と生誕のファサードのみ)がユネスコの世界文化遺産に登録されました。
完成している部分だけの世界遺産登録ということで世間を騒がせました。
2010年には、主要部分が完成しました。
同年教皇ベネディクト16世が訪ねて、ミサが執り行われました。
そこには800人の聖歌隊と共に、500人が参列するほどのビッグイベントでした。
それほど、スペイン・他ヨーロッパ国から大事にされている教会です。
建築家は「アントニ・ガウディ」です。
彼は生涯をかけてこの作品に力を注ぎましたが、完成品を見ることなく交通事故で亡くなりました。
正式名称は聖家族贖罪教会ですが、日本語では聖家族教会と呼ばれます。
聖家族とは、イエス・キリスト・聖母マリア・聖ヨセフの家族のことを指し、犯した罪を償うために訪れて、その家族に捧げる聖堂です。
建築様式は「ゴシック」様式が濃く(ネオ・ゴシック様式とも呼ばれる)、抽象主義と自然主義が混在した大胆建築でも有名です。
「ガウディ」の人生を覗いてみる
スペイン・カタルーニャ出身の「アントニ・ガウディ」。
1852年にバルセロナ南西「レウス」という町で生まれました。
19世紀から20世紀まで、カタルーニャ地方でブームになった「モデルニスモ」という芸術様式に染まった建築家です。
サグラダ・ファミリアの他にカサ・ミラや、グエル公園等が有名で、「アントニ・ガウディの作品群」とも呼ばれています。
ガウディの父は銅細工師と呼ばれる、銅を使って鍋などを作る仕事をしていました。
それがきっかけであり、ガウディ本人が自分の建築家の土台になったとも考えています。
のちに、彼はバルセロナで建築を学ぶようになります。
中世教会を手がけた、フランスの建築家「ヴィオレ・ル・デュクの建築理論」を熱心に読みこみました。
よって、中世の「ゴシック建築」がサグラダファミリアに色濃く残っているとも言われています。
「サグラダ・ファミリア」を作ろうとしたのは後半生のガウディ。
元々、フランシスコ・デル・ビリャールが担当していましたが、辞任をしガウディが設計担当になったのです。
同時に、彼は熱心なカトリック教徒になっていました。
バルセロナ市の財政危機・親族の死などの不幸の連続により、ガウディは更にこの遺産に力を注ぎました。
しかし、ミサへ向かう途中路面電車に轢かれ、ガウディは「サグラダ・ファミリア」の完成を見ることなく亡くなってしまいました。
73歳でした。
今、彼は「サグラダ・ファミリア」の下に埋葬されています。
サグラダ・ファミリアのこだわり
サグラダ・ファミリアはとてもキリストと関係が深い教会であり、イエス・キリストの人生について学びがない人でも分かりやすく彫刻にして表してる場所です。
とにかくこの建物の特徴は、曲線を多用し更に細かくこだわっています。
ガウディは特に自然を愛したため、森や動物を建築に取り入れました。
事実、柱は枝分かれして木を表現、モチーフはシュロの葉が飾られています。
また壁には、赤や緑・黄色のステンドグラスがあり、時間によって美しく自然光が入るように設計されています。
混ざり合った光が、床に落ちた時の色彩の混合が見所です。
更に塔の上には果実と思われる彫刻が、色鮮やかに残されています。
この建築費は、すべて寄付と教会拝観料だけで成り立ってます。
1990年に訪問者が増えて、ガウディの芸術作品への評価が財政状況を良くしました。
それだけ人気な場所になり、この建物の大きさから「バルセロナ市のシンボル」とまで名高い評価を受けるようになったのです。
ガウディが表現していること
ガウディが描いた設計図は内戦で消失し、サグラダ・ファミリアは十分な設計図がないまま建築され続けています。
なので、少ない設計図で試行錯誤しながら、後継者たちが建てています。
サグラダ・ファミリアは主に3つから出来ており、誕生のファサード、受難のファサード、栄光のファサードとあります。
中心には聖家族教会、つまりはミサを捧げる場所があります。
分かりにくい3つのファサードについて説明しますと、まず東にある「誕生のファサード」は、イエス・キリストの生誕を祝福し、幼少期までの物語が描かれています。
ここは更に3つの門で成り立ち、愛徳の門・信仰の門・希望の門で聖家族に捧げられています。
ガウディがいた頃に完成しました。
次に西にある「受難のファサード」は、キリストが十字架に掛けられたときに感じた苦しみや、そこへ行くまでの道が描かれます。
ここでは直線的な彫刻が特徴的です。
最後に南にある「栄光のファサード」ですが、キリストが生と死を乗り越えた世界の表現となっています。
正面入り口に当たりますので、最も大事な部分とも言われます。
現在建築途中ですので、完成が楽しみな塔でもあります。
また建築予定では170メートルの高い塔が出来るようです。
いつ完成するのか?
サグラダ・ファミリアは沢山の塔から成り立っています。
現在では10/18が完成しています。
それぞれ意味があり、12本は十二使徒(特別な使命をキリストから授かった)を表し、4本は福音記者(福音書の記者)、1本がイエス・キリスト、1本が聖母マリアを表す予定になっています。
そんなサグラダ・ファミリアですが、完成は2026年という可能性が極めて大きいです。
なぜならこの年は、ガウディ生没100年という記念年だからです。
初めの予定では300年かかると言われてたこの建物、コンピュータのIT技術を駆使することで、完成図を細かく内部まで再現することが可能になりました。
実際、現場では3Dプリンターも使われてます。
昔は模型さえも手作業で時間がかかり、スケッチ一枚だけの手がかりによる、推測は思った以上に時間のかかるものでした。
それが今大きく変わっていき、建築時間が一気に短縮されましたので、私たちは近未来ガウディの作品を見ることが可能になったのです。
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