『「暗号貨幣(クリプトキャッシュ)」が世界を変える!』という本を読みました。
今回は本の内容と学んだこと、感想などを書いていこうと思います。
概要
「クリプトキャッシュ」と呼ばれる新しい暗号貨幣の定義と、現在流通しているビットコインなどの仮想通貨は危機的状況にあるという、今の時代においては挑戦的な書籍となっています。
内容としてはセキュリティ関連の話が主で、仮想通貨の何が問題なのか、クリプトキャッシュを利用することでどのようなメリットがあるのかを詳しく説明してくれています。
※貨幣という概念についても歴史を追って説明してくれているので、そういった面でも勉強になります。
本を読んだ素直な感想
個人的には非常に面白かったです。が、エンジニアではない方や、セキュリティに関して全く知識がない方が読むと、何のことやら分からないと思います。
この書籍自体がそういった方をターゲットにしていないのであれば納得です。
内容は難しいですが、興味深い部分も多いので、セキュリティなどに興味のある方は読んでみることをおすすめします。
僕が本を読んで学んだこと
僕がこの書籍を読んで学んだことをつらつら書いていきます。メモです。
そもそも暗号とは
暗号は2つの要素から成り立っている。
暗号アルゴリズム | 元の平文を暗号化し、また元に戻す手順。 |
---|---|
暗号鍵 | 個々のケースで暗号アルゴリズムで使用する。 |
シーザー暗号であれば、「文字をずらす」という手順が暗号アルゴリズムであり、「何文字ずらすか」が暗号鍵となる。
クリプトキャッシュとは
クリプトキャッシュは、「英数字からなる記号列」である。
クリプトキャッシュは、発行者が保有する信用や資産を裏付けに発行される。
クレジットカードの被害額
クレジットカードは、日本国内だけでも毎年100億円を超える詐欺などの被害が発生している。
ビットコインに使われている技術
ビットコインは公開鍵暗号方式とハッシュチェーンを利用しており、新しいアイデアはあれど新しい技術はない。
ビットコインのブロックチェーン全体のデータ量
ビットコインのブロックチェーン全体のデータ量は230GBである。
公開鍵暗号方式の弱点
公開鍵暗号方式は中間者攻撃を防げない。
日本におけるビットコインなどの相続
暗号鍵が分からないまま相続しても、日本では相続税は課税されるという考え方である。
マネーという概念の誕生
マネーという概念自体は、「物々交換」、もしくは「負債」という考え方によって生まれたとされる。
AESの弱点
AESなどは、量子コンピュータの出現により安全ではなくなるとされている。
ワンタイムパスワードの弱点
ワンタイムパスワード技術は、中間者攻撃が入れる環境下では全く役に立たない。
完全暗号
完全に安全な暗号を実現する究極の条件は、暗号鍵そのものを配送するのではなく、遠隔地にいる情報生成者と使用者を離れた状態のままシンクロさせること。
完全暗号の実装に必要なもの
完全暗号の実装には、遠隔非同時同期とともに、情報処理プロセスを透明化するコンピュータアーキテクチャを採用する機器も必要。
書籍はこちら
中村宇利さんの書籍です。
まとめ
個人的にセキュリティには興味があるということもあり購入したのですが、仮想通貨すら良く分かっていなかったので、そのあたりの理解が深まったのも良かったかなと思います。
ただ、先ほどお話しした通り少々内容が難しいので、本屋さんで中身をさらっと見た上で判断するのもよいかもしれません。
では。