日本の自然100選、31番目の「高麗山」へ行ってきました。
今回は、プチ登山ルートというルートで高麗山を旅しました。
なかなかに厳しい道のりでしたが、そこで学んだことや実際に見てきた感想などをお話ししたいと思います。
もちろん、アクセス情報など役立つ情報も発信していきますね。
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高麗山とは
高麗山は、平塚市と大磯町に跨る標高168mの山になります。
高麗山が日本の自然100選に選ばれている理由は、関東では珍しい臨海性広葉樹林が今でも多く残されているからです。
特に高麗山で有名な植物としては、「スジダイ」「タブ」などになります。
高麗山の読み方は「こまやま」です。
ただ、江戸時代まで山中に高麗寺があったことから「こうらいじさん」「こうらじやま」と地元の方からは呼ばれています。
高麗山のハイキングコース
さて、高麗山へ行く際にまず決めなくてはならないのが、ハイキングコースです。
コースは以下の3種類になります。
・高麗山ハイキングコース(プチ登山体験コース)
・高麗山ハイキングコース(頂上満喫コース)
・高麗山ハイキングコース(ゆっくり大磯散策コース)
⇒ハイキングコースの詳細はこちら
僕が選択したハイキングコース
今回僕が選択したコースは「プチ登山体験コース」です。
理由は一番きつそうだったからですが、僕は真夏の真昼に行ったので死にかけました。
体力に自信のある方は良いですが、本当にプチ登山になるので要注意です。
高尾山と比べてはいけないですよ(笑)。
■高麗山ハイキングコース(ゆっくり大磯散策コース)
「ゆっくり大磯散策コース」とほぼ同じコースを登られた方がいますので、「ゆっくり大磯散策コース」で行きたい方は下記も参考にしてみてください。
プチ登山体験コースの所要時間
僕が選択した「プチ登山体験コース」の所要時間ですが、大体片道1時間になります。
帰る時間も含めると大体2時間ほどになりますが、もちろん歩くペースにもよりますのであくまで目安になります。
プチ登山コースは帰る時間も含めると約2時間ほど。
ゆっくり散策したい方は3時間ほどかかるかも。
プチ登山体験コースのルート
さて、ハイキングコースと所要時間を把握したところで、「プチ登山体験コース」のルートを確認しておきましょう。
ルートは以下になります。
大磯駅⇒地福寺⇒鴫立庵⇒延台寺⇒化粧井戸⇒高来神社⇒湘南平
下記をクリックするとルート付きのGoogle Mapが表示されますので、参考にしてみてください。
プチ登山体験コース開始!
大磯駅
まずはスタート地点である大磯駅へ。
大磯駅の背後に見える高麗山の雰囲気を感じることができますね。
駅周辺にはコンビニやちょっとした飲食店があるので、お昼を済ませてから登山をするのも良いかもしれません。
大磯駅から、まずは最初の目的地である地福寺へ向かいます。
駅から離れると自動販売機などもなかなか見当たらなくなるので、事前にコンビニなどで購入することをおすすめします!
地福寺
地福寺は、作家である島崎藤村ゆかりの寺になります。
散歩の際に好んで地福寺に立ち寄っていたとのこと。
地福寺には梅の木が多く、この梅の木は島崎藤村が生前愛でていたそうですよ。
鴫立庵
鴫立庵ですが、少し分かりにくい場所にあります。
階段を降りたところにあるので見逃さないようにしましょう。
鴫立庵は日本三代俳諧道場の一つで、鴫立庵の少し向こうには海が見えます。
せっかく海が見えるので興味のある方は足を運んでみてください!
区分 | 個人 | 団体(20名以上) |
---|---|---|
大人(町内) | 100円 | 80円 |
大人(町内) | 300円 | 240円 |
子供(小・中学生)(町内) | 50円 | 40円 |
子供(小・中学生)(町内) | 150円 | 120円 |
開庵時間/午前9時~午後5時
休庵日/年末年始(12月29日~1月3日)
※敷地内は全面禁煙です。
鴫立庵の歴史
寛門4年(1664年)小田原の祟雪がこの地に五智如来像を運び、西行寺を作る目的で草庵を結んだのが始まりで、元禄8年(1695年)俳人の大淀三千風が入庵し鴫立庵と名付け、第一生庵主となりました。
現在では、京都の落柿舎・滋賀の無名庵とともに日本三代俳諧道場の一つと言われています。
祟雪が草庵を結んだ時に鴫立沢の標石を建てましたが、その標石に”著盡湘南清絶地”と刻まれていることから、湘南発祥の地として注目を集めています。
延台寺
延台寺ですが、軽快に歩いていたのもあり完全に通り過ぎてしまいました。
ですので、情報だけ残しておきます。
延台寺を開いたのは、曾我十郎祐成と虎女(虎御前)になります。
曾我十郎祐成は、日本三大仇討ち物語の一つ『曽我物語』のヒーロー、曽我兄弟の兄であり、虎女(虎御前)は一代の舞の名手になります。
化粧井戸
化粧井戸もかなり分かりにくい場所にあります。
普通に民家の前にあるのと、木で隠れていて注意しないと気付きません。
はっきり言ってただの井戸です。
中を覗いてみましたが、水があるわけでもないただの乾いた井戸です(笑)。
化粧井戸の歴史
「化粧」については高来神社との関係も考えられますが、伝説によると鎌倉時代の大磯の中心は化粧板の付近にありました。
当時の大磯の代表的女性「虎御前」もこの近くに住み、朝な夕なこの井戸水を汲んで化粧をしたのでこの名がついたと言われています。
高来神社
化粧井戸から少し歩きますが、高来神社は鳥居が大きいこともあり見逃すことはないかと思います。
高来神社は、717年に千手観音像を本地仏として創建された歴史ある神社です。
また、春には桜の名所となります。
僕が訪れた時はちょうど夏祭りの時期で、境内には神輿を担いだ方が多くいました。
高来神社は「たかくじんじゃ」と読みます。
高麗山地獄の登山開始
さて、高来神社の奥に入ると、登山道が見えます。
ここから嫌な予感がしました。
というのも、登山道の割に何も書いていないからです。
どうやらこの山を登る人は少ないのでしょう。
物好きだけです。
高麗山へは「男坂」と「女坂」の2つのルートがあります。
「男坂」はかなり急な坂を登ることになります。
「女坂」はなだらかな坂を登っていくことになりますが、僕は女坂を登ることをおすすめします。
男だからといって、男坂を登る決まりなんてありません。
女坂を利用している男性もいたので何の問題もありませんよ。
男坂をおすすめしないのは単純にハードだからです。
山登りに慣れている方は刺激があって逆に良いかもしれません。
むむっ。
入り口から少し歩いたところですが、僕は2度見しましたよ。
なんせ道じゃないですからね。
プチ崖じゃねーか、これは。
ただ、男たるもの登ってやらねばという変なプライドの元、登る決意をします。
ここはおそらく中腹付近です。
写真では伝わりませんが、この写真を撮っている時、僕は死にかけています。
運動不足なのは自覚していますが、プチ崖登りですからね。
ただ、真夏の割に「山の中であること」「影が多いこと」から、涼しいので助かります。
山の良いところですよね。
見よ、この気休めの休憩所を!
ここまで来ればあとちょっとなのですが、ここで休憩したら動けなくなりそうなのと、陰気臭すぎて休む気にもなりません。
Wikipediaに「散策途中にはベンチがある」と書いてあったがこれのことか。
ここまで来たぜ。
どこか分からないけど、どう考えてもこれを登れば頂上だろうという雰囲気が出ています。
死にかけていた気持ちもこの階段を見て復活しました!
来たーー、頂上!
なんもねーー!
うそーーん!
せめて自販機くらい置いといてくれ。。
それくらい人が来ないってことなのか。。
特に何もありませんが、よくあの崖を登ってきたなと僕の心の中には達成感があり、感慨に耽っていました。
湘南平へ、、行かない!
さて、高麗山の頂上に着いて思ったのは、道が複数ある&何も書いていないためどこに行けばよいのか分からないということ。
僕は方向音痴もあるので、こういう場合は無理をしないようにしています。
また、湘南平はここから1.5㎞ほどあります。
山の1.5㎞なので、おそらくかなり時間がかかってしまいます。
ということで、高麗山プチ登山はここで終了とします。
下山は女道を利用します。
女道から見える景色です。
男道にはこんなたそがれる場所も余裕もなかったですね。
2つのルートの違いが分かるので、上り・下りでルートを変えてみるのもいいですね。
このまま下山し、今回のプチ登山体験コースは終了としました。
その後はのんびり大磯駅まで戻りました。
高麗山の植物
僕は環境の勉強もかねて来ているのですが、高麗山の植物でどうしても見ておきたかったのが「スジダイ」「タブ」です。
高麗山は関東では珍しい臨海性広葉樹林が多く残されており、この地で有名なのが「スジダイ」「タブ」です。
登山中、注意して植物を観察していたのですが、「タブ」らしき植物は発見できず。
僕の植物を見る目がないだけですが。
ただ、「スジダイ」らしき木は見つけました。
合っているか自信がないのですが、分かる方は教えてください。。
スジダイ
「スジダイ」と思われる木です。
このような木が高麗山には多く生い茂っています。
どうやら「スジダイ」と呼ぶ場合もあれば「スダジイ」と呼ぶ場合もあるらしいです。
椎(しい)の木なので「スダジイ」が正しいと思ったのですが、「スジダイ」は「スダジイ」の総称という文献もあるそうなので、正直なところ良く分かりません。
高麗山のプチ情報
高麗山のプチ情報をご紹介します。
高麗山公園(湘南平)は桜の名所
高麗山公園(湘南平)は桜の名所としても有名です。
「神奈川県の景勝50選」にも選ばれているので、桜の咲く時期に訪れてみるのもいいですね!
高麗山公園(湘南平)は夜景もおすすめ
高麗山公園レストハウス展望台からの景色は「夜景100選」にも選ばれています。
非常に綺麗な景色を見ることができるので夜に訪れるのもおすすめです!
高麗山公園(湘南平)の駐車場
高麗山公園(湘南平)の駐車場情報は以下に記載されています。
まとめ
今回「プチ登山ルート」を利用しましたが、なかなかハードな道のりでした。
内心なめていましたが、確かにプチではあっても登山でした。
特に、高麗山の男道はかなり辛いです。
ちょっとふらついたりしたら死んでしまう恐怖もありました。
が、高麗山由来の植物に触れることができたこと、臨海性の植物を感じられたこと、海から近い土地の特性を知ることができ、僕にとっては良い経験となりました。
もう一回行きたい、とは思いませんが、十分楽しめましたし、あなたも是非一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか!
日本の自然100選
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