今回ご紹介するのは、イギリスにある隠れた観光スポット、「Red House(レッドハウス)」です。
イギリスと言うと、まずロンドンにあるビッグ・ベンやタワーブリッジ、大英博物館など、市内だけでもたくさんの観光スポットがあり、十分に楽しめます。
しかし、今回取り上げるレッドハウスは、そんなロンドン市内から日帰りで行くことができ、なおかつ観光客も少ない穴場のスポットです。
ロンドンの隠れスポット「レッドハウス」
レッドハウスは、イギリス出身のデザイナーであり思想家であるウィリアム・モリスが、自分自身の自宅兼工房として家具や内装をデザインした建物です。
モリスの名前は知らなくても、彼がデザインした壁紙やファブリックのデザインは、どこかで目にしたことがあるかもしれません。
日本でも「いちご泥棒」や「ウィローボウ」、「デイジー」など、壁紙やカーテンとして大変な人気があります。
そんな彼が、自分自身のためにこだわって建てた自宅とは、どんなところなのかをご紹介します。
ウィリアム・モリスとはどんな人物?
ウィリアム・モリス(1834‐1896)は、イギリスのデザイナー・思想家であり、「モダンデザインの父」とも呼ばれています。
時は19世紀、産業革命による大量生産の結果、市場には安くて質の悪い粗悪な商品が出回るようになっていました。
そのような時代において、モリスは中世の手仕事へ返り、生活と芸術を統一することを目指した「アーツアンドクラフツ運動」を起こしたのです。
彼の有名な言葉に、「役に立たないものや、美しいと思わないものを家に置いてはならない」というのがあります。
日常生活の中に芸術やアートの概念を取り込もうというのが彼の考えだったのです。
彼が得意としたのは植物や動物をパターン化し、デザインとすることでした。
それまでの無機質で幾何学的、記号的であったインテリアデザインに対し、装飾的な自然をモチーフにすることで、同じように平面的であってもそれまでとは異なった美術作品のようなデザインを作り上げたのでした。
レッドハウスとは一体どんなところ?
レッドハウスは、ロンドン郊外にモリスの住宅兼工房として建てられました。
正確にはモリス自身がプランを立て、友人であった建築家のフィリップ・ウェッブが設計を行ったものです。
そして、建築に合わせ、モリスによって内装や家具、ドアや窓といった詳細をデザインしたのです。
外観は、モリスとウェッブが旅先のパリで見た中世のフランスの建築を参考にしたカントリーハウス風の建築です。
その名の通り、赤レンガでできた外観は装飾がほとんどなく、シンプルな造りです。
家の敷地内には、手入れされた広いイングリッシュ・ガーデンがあり、赤レンガの建物とのコントラストが大変美しいです。
建物全体はL字型となっており、一階には広い玄関ホールがあります。
その右側に食堂、厨房、貯蔵庫があり、左側には応接間と来客用寝室となっています。
ホールの奥にある階段を上り、二階には主寝室、客間、書斎という間取りになっています。
壁紙や家具といった内装はお馴染みのモリスデザインの意匠が施され、見ているだけで楽しめます。
モリスがここに住んでいたのはわずか5年ほどでしたが、レッドハウスはモリスの生涯に亘って、彼のために建てられた唯一の邸宅でした。
レッドハウスの楽しみ方
現在、レッドハウスはナショナル・トラストにより管理されています。
ナショナル・トラストとは、歴史的建築物の保護を目的としてイギリスにおいて設立されたボランティア団体です。
行き方は、ロンドンのチャリングクロス駅から鉄道で約30分のところにある「Bexleyheath」が最寄り駅です。
駅からは少し歩きますが、ロンドンの街中とは違った、イギリスの郊外の田舎町の風景を楽しむことができます。
一つ一つが可愛らしいお家を眺めながら歩いていくと、「Red House」の案内板があるので、それに沿って歩いていけば迷うこともなく辿り着けると思います。
周囲と比べて緑が多く、比較的大きな一角が目的地のレッドハウスです。
中に入ると、一日に数回行われている予約不要のガイドツアーを案内されます。
午後の時間であれば、ツアーに参加せず、自由に館内を見て回ることができますが、もし多少でも英語が分かるようでしたら是非ツアーに参加してみるといいと思います。
個別で見て回るだけでは、見落としてしまうようなポイントも案内してもらえます。
おすすめは、敷地内にあるギフトショップです。
モリスやアーツアンドクラフツ運動関連の書籍や、モリスデザインのオシャレなハンドクリームやサシェなど、お土産にもぴったりの小物が揃っています。
レッドハウスはどんな人におすすめ?
最後に、「モダンデザインの父」とも言われたウィリアム・モリスの夢が詰まったこの邸宅、どんな人におすすめできるかを考えてみました。
・ウィリアム・モリスのデザインが好きな人
・19世紀の「アーツアンドクラフツ運動」に興味がある人
・インテリアデザインが好きな人
・植物や動物の装飾的なデザインが好きな人
・イングリッシュガーデンなど、イギリスの暮らし方に興味がある人
このような人にとっては隅々まで楽しめる場所ではないかと思います。
また、それ以外の人にとっても、イギリス郊外ののんびりした邸宅を楽しめる穴場のスポットになっています。是非一度訪れてみてはいかがでしょうか。
レッドハウスのアクセス情報
レッドハウスのアクセス情報になります。
住所 | Red House Lane, Bexleyheath DA6 8JF,England |
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TEL | +44 20 8304 9878 |
営業時間 | 水~日 11:00~17:00 |
レッドハウスのマップ(地図)
レッドハウスのマップ(地図)になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
レッドハウスは隠れスポットですが、誰でも十分に楽しめる場所となっています。
あなたも是非一度足を運んでみてください!
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