砂漠の中でも有名なサハラ砂漠。
サハラ砂漠は有名ですが、そもそもどういう場所だっけとお思いの方も多いはずです。
ということで今回は、サハラ砂漠について解説していきます。
地中海からサハラ砂漠へ
チュニジア、地中海に面した北アフリカの小国、かつてはカルタゴ遺跡にもあるように栄華を極めた過去も。
世界大戦後のフランス植民地時代を経て、今もアラビア語チュニジア方言以外にフランス語が根強く浸透し、チュニジア人のほとんどはアラビア語とフランス語を話します。
日本からはフランス、カタール、ドバイなどを経由してチュニジアの首都チュニスに入ります。
そこからさらに国内線で地中海リゾート地であるジェルバ島へ。
ここからサハラ砂漠へと向かうのですが、旅行者が使えるような公共交通機関はないので、あらかじめチャーターした4WD車と現地ドライバーにお任せします。
あちこちに生えていたオリーブの木々はやがて姿を消し、低木と岩石の転がる荒涼とした大地が広がってきます。
それでも、はじめのうちは民家もぽつぽつとあるのですが、そのうち見渡す限りの地平線に終わりの見えない一本道となります。
どこから来たのか、そしてどこへ行くのか。
その一本道を何も持たずに歩いている人がいるのです。
それも何人も。
時折吹く砂交じりの風も、まっすぐに降り注ぐ太陽の光もものともせず。
途中、小さなカフェがあります。
中にはここを訪れた旅人たちのたくさんの落書き。砂漠のど真ん中なのに、往来の人が頻繁に立ち寄るため、賑わっています。
コーヒーを出してくれるおじさんのいい笑顔、おじさんを慕って話に来る人々、カフェの中は笑い声が絶えません。
やがて赤茶の砂の砂漠が見えてきます。
砂漠の中の温泉地「クサールギレン」
砂漠と言えば、水もなく、オアシスで少しの水を飲む。
そんな想像をする方が多いと思います。
ここ、クサールギレンはオアシスの町。
ナツメヤシの大木が立ち並び、今まで続いていた荒涼とした景色と比べると、緑を見るだけで何とも潤いを感じます。
サハラ砂漠観光の拠点として、常設テントを使ったテントホテルが立ち並びます。
そして、驚くことに温かい温泉が湧いているのです。
日本のように裸で入らず、皆服のまま入りますし、体を洗ったりというより温水プールのような感じです。
観光客向けの温泉もホテル内にありますが、地元の方々が行く温泉は町はずれにあり、老若男女問わず皆さん泳いだり、足湯をしたり、温泉を楽しまれています。
オアシスなので、街から一歩出るとそこは細かい赤茶色の砂で埋め尽くされた砂漠。砂漠の砂の柔らかさ、滑らかさに驚くでしょう。
ラクダに乗って散歩をしたり、バギーで走り抜けたりと、砂漠を肌で感じることができます。
ラクダはよく飼いならされていて、飼い主が唇をうまく震わせて話すラクダ語に合わせて座ったり立ったりします。
ラクダは乗り降りする時、落ちるのではないかというくらい傾きます。
また、砂山を歩く時、なんとも不安定に感じ、ついつい力が入ってしまいますが、そのうちラクダの揺れに合わせて体を預けられるようになると、砂漠を行くキャラバンの気分を味わえます。
やがてピンクの夕焼け色に町が包まれ始めると、静寂が広がり、気温が下がっていき、ラクダも家へ帰り、町は闇に包まれます。
「ショットエルジェリド」を走り抜ける
北アフリカ最大の塩湖、ショットエルジェリド。
その真ん中を一本の道が走っています。
景色は、ここが塩湖なのかと疑問を持つくらい水で満ちているわけではありませんが、じっと見てみると、太陽光を受けてキラキラと塩が輝きます。
車を停めて塩湖の中に入ることもできます。
茶色とピンクを混ぜたような、独特な大地の色。
足元には塩の結晶が色々な形を作っています。
氷のようにも見えますが、舐めてみると勿論塩辛いです。
ここは映画『イングリッシュ・ペイシェント』のロケ地にもなった場所。
この一本道ができる前は、蜃気楼のいたずらか、幻想的な景色に何人もの旅人が行方を消したとか。
この塩湖の近くで鉱物、砂漠のバラが産出されます。
濃い黄土色の、まるでバラの花のような不思議な鉱物です。
露店では大小様々な砂漠のバラが売られていて、値段交渉して購入します。
時折、ラクダをたくさん引き連れた人が行き過ぎます。
この過酷な大地に生きる人々のありのままの姿です。
日干し煉瓦の幾何学模様の町「トズール」
塩湖を通り抜けますと大きな街に出ます。
ここがトズールです。
日干し煉瓦を幾何学模様に積み上げて作られた家々は、なんとも芸術的です。
旧市街、メディナに足を踏み入れますと、いつの時代に迷い込んだのか、現代に生きていることを忘れてしまうような光景が広がっています。
所々あるお土産屋さんも、手作りのかごや焼き物が多く、チュニジア人の手のぬくもりを感じずにはいられません。
また、ここはナツメヤシの実の産地として有名であり、あちこちに店が出ています。
チュニジア人の間でも、ナツメヤシと言ったらトズールというほどです。
ナツメヤシは、干し柿をもっと濃くしたような味で、購入する際は味見もできます。
珍しいところでは、ナツメヤシの木からとれる水分を売っています。
すぐに傷んでしまうらしく、チュニジア人でもこのあたりに住む人以外ではなかなか口にすることができません。
お味の方は、少し生臭い感じもあり、好き嫌いが分かれるようです。
砂漠のもう一つの姿「シェビカ」
砂漠には、いわゆる砂の砂漠と、もう一つは岩の砂漠があります。
シェビカは、岩の砂漠の中にある山岳オアシスです。
ここまで来ると、アルジェリアはすぐそこです。
シェビカではその昔、洪水で流されてしまったという旧村、その上にある山をハイキングできます。
この岩砂漠の中で、なぜ洪水がと思いでしょう。
その答えは山に登ると分かります。
山からは辺り一面の岩砂漠が見渡せます。
そして、山は木々に覆われたここがオアシスであることを実感できるはずです。
山の中には小さい川が流れています。
その川の水の温かいこと。川に沿って歩いてゆくと、グランドカス̚カドと呼ばれる大滝に出ます。
大滝と言っても、日本人からしたら非常にこじんまりとしていますが、ここが砂漠の中と思うと、なんて豊富な水量と驚かずにはいられません。
まとめ
チュニジア、サハラ砂漠。
砂漠と言えば、…のような既成概念が飛んでしまうような出会いが、表情が数々あります。
足元には意外にたくさんの花が咲いて、砂漠の多様性の一つになっています。
また、拾い上げる石ころ一つにも砂漠の厳しさを感じずにはいられない表情をしています。
華美な装飾など一切なく、うるさい雑音から切り離された世界の質素さ、静寂さが今までに出会ったことのない種類の美しさになっています。
世界は美しい、そう思える大地が広がっています。
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