獲物を見つけてはハントして
ボーナスをつぎ込み、一眼レフとウェアラブルカメラを購入した私。
白いボディーと軽さが特徴の「CANON KISS X7」と、いかなる時でも臨場感をそのまま表現できる「GoPro Hero4」を相棒に、見よう見まねの独学で自称絶景ハンターを名乗っていました(家族や友達だけに)。
デスクワークが飽きるとどこの絶景を納めに行こうかばかり考え、プロが写す素敵な写真を見ては私もこの写真が撮りたい!
同じ写真が撮りたいと絶景写真を見漁っていました。
私の地元北海道はイメージ通り雄大でたくさんの自然が美しく身近にいます。
写真で見たことあるような景色も、実際に自分の目で見ると写真とは違う顔を見せてくれます。
週末になるとカメラと三脚、登山靴を持ち、仕事をさぼって見つけた絶景に出会うため車を走らせることもよくありました。
一人でのハンティングでもまったく寂しさを感じることはなく、むしろ自分にも素人なりにこだわりがあるため、満足するまでその場に居続けてしまうので一人の方が気を使わずに楽しむことができます(※決して友人が居ない訳ではないです)。
今回の獲物は樽前ガロー
北海道には梅雨はないと思われていますが、そんなこともなく6月には蝦夷梅雨と呼ばれる雨季が来ます。
本州のように雨は降りませんが、全体的に天気は良くないこの時期にカメラを持ってどこへ行こうか・・・。
青い空が綺麗な写真を撮る上で重要になり、太陽の光もそうですが、何を撮影しても空の青を入れると写真が明るくなります。
そんな中で選んだのは苫小牧(とまこまい)。北海道の空の玄関新千歳空港からも近く、ホッキ貝の漁獲量が日本一。
「とまチョップ」という道民も知る人しか知らないゆるキャラがいる町です。
そんな苫小牧のシンボルでもある樽前山(たるまえさん)の南側山麓にある渓谷「樽前ガロー」をロックオン。
ガローとは東北方面の言葉で「切り立った崖」という意味のようで、高さ5~6メートルの切り立った崖に挟まれた川と、そこに生息する苔が絶景を見せてくれます。
検索エンジンに「樽前ガロー」、そう入力すると私のテンションは一気に跳ね上がりました!
なんて素敵な緑の世界なのでしょうか?
これは行くしかないと言うことで、とある6月の土曜日に朝から車を走らせ樽前山を軽く登山し、ガローへと向かう予定をたてました。
天気は小雨、空は真っ白、装備は登山用レインウェア上下、登山靴、ランニングシューズもあり、そして長靴、登山リュックと三脚、一眼レフとGoPro。準備は万全、いざ緑の世界へ。
道のりは少々険しくて
樽前山の話は特に面白くないので今回は割愛します。
ただ霧で何も見えず足跡だと思って辿ったそれは、鹿の足跡で危うく遭難しかけましたが、それはまた今度お話ししますね(笑)。
ひどい霧と強風の中、約10kmを7:30~11:30まで4時間かけてぐるっと歩き、気持ち切り替え車で1時間走らせガロー方面へ。
ナビの指示通り走ると樽前ガローと書かれた看板が見えてきて、テンションが上がります。
事前に色々な人のブログをチェックしていたので、撮影スポットは確認しており車を止めて準備開始。
ドロドロの登山靴を長靴に変え、レインウェア上下と一眼レフを濡れないように袋に入れてリュックへ。
GoPro にも防水ケースを付け軍手をはめます。完全装備でいざ!!
なぜここまで装備をするかと言いますと、車が止まっているのは渓谷の上です。
しかし、撮影ポイントはまさに渓谷の下、川なのです。
橋を越えるとすぐに下に降りる道がありますが、これは階段等ではなく安全用のロープが木にくくりつけられ、それを辿って下に降りるのですが ロープに掴まりながら滑るように降りるのです。
しかも、雨は止みましたが道は濡れているのでより滑るのです。
長靴はグリップが利かないので、何度もドロドロの路に膝や手をつきながらなんとか下に降りました。
下界は静寂な無の世界
何度も滑りながら泥だらけになり、やっとの事で下に降りると幻想的な空間が広がっていました。
ちょうど私以外誰もおらず、苔には少し早かったようで緑は少なかったのですが、それでも切り立った岩にうっすら苔が生え、その間を川が流れているのです。
川の流れる音は聞こえるのですが静寂に包まれていました。
川の中に入ってみると、思ったよりも深く長靴では行きたいところにいけません。
裸足になって川に入ってみると、6月頭の北海道の川はなまら冷たく皮膚に刺さるような痛いというのかしびれるというのか、ちょこっとつけるだけであればいいのですが、撮影となると我慢ができませんでした。
そそくさと川から出て、長靴で行ける範囲の浅い場所に慎重に三脚を設置してカメラを落とさないように撮影をしました。
シャッタースピードを調整すれば川の動きを楽しむことができます。
誰もいないこの瞬間をハントしていると雨が降ってきました。
一眼レフはもちろん防水ではないのでカメラをかばんに入れ、今度はGoProで撮影、色々なアングルから撮影します。
水面に近付けたり岩に置いてみたり。
そんな感じで撮影をしていると他のカメラマンがやって来ました。
素敵な写真を撮る際人が入ったほうがいい場合もありますが、大抵は邪魔だと思うのが本音です。
ですので、先に堪能した私は場所を譲り、もと来た道をロープを掴んでドロドロになりながら崖をよじ登り戻りました。
今回ガローに行って思うこと
今回は少し時期が早すぎました ・・・。
私はもっと辺り一面苔になった樽前ガローに行きたかったのですが、私の中では足りませんでした。
また、もっと水かさがある部分にも三脚を立てたかったのですが、思ったよりも深かったので次回は漁師が着るような防水のサロペットか、水中に足を入れても平気なもう少し水温がぬるくなった時期に行きたいと思います。
ガローは家から車で1時間少々走れば簡単に行ける場所なので、遠くもなくいつでも行ける距離です。
そう思っているうちに2年経ちました・・・。
去年の2月から転勤で北海道を離れているので、戻ったら絶対にリベンジします。
この記事を呼んで行こうかなと考えてる方、1つだけ気を付けてください。
ここは野生のヒグマが出ますので、クマよけの鈴を付けて歩くか、活発に動く早朝や夕方は一人で立ち入らないでください。
本州に住むツキノワグマとは話が違いますので、くれぐれもお気を付けください。
周りには何もありません。
休憩施設やトイレもありません。
すべて自己責任になりますので、行かれる際はくれぐれも安全を確認してから川の方に降りてください。
手つかずの自然があるということは、それだけ普段人が訪れていないということです。
しかし、そう言う場所だからこその絶景も待っていますので、安全に絶景ハントしてください。
樽前ガローへの行き方
樽前ガローへの行き方は以下を参考にしてみてください。
樽前ガローのマップ(地図)
樽前ガローのマップ(地図)になります。
北海道へ行くなら
北海道のガイドブック
北海道へ行く際のガイドブックです。1冊持っていると便利ですよ。